後遺障害等級認定異議申立

後遺障害等級認定における異議申立手続きについて説明します。

後遺障害等級認定は、自賠責保険金額決定・算定のための前提手続です。

仮に、自賠責保険金の支払いを請求して、後遺障害等級認定がなされなかったとき、或いは、ご自身が考える等級より軽い等級が認定された場合、再度、自身が考える後遺障害等級に応じた金額支払いを目指して、自賠責保険金の支払いを請求することができます。法律上、自賠責保険金の支払い請求に回数制限はないため、自身が納得いく後遺障害等級が認定され、その後遺障害等級に応じた自賠責保険金が支払われるまで何回でも自賠責保険金の支払いを請求することができます。但し、実際には回数を重ねるほど、それ以降の請求で後遺障害等級認定結果が覆る可能性は低いと考えられます。

実務上、この後遺障害等級認定結果に対する不服を主眼とした2回目以降の自賠責保険金の支払い請求を後遺障害等級認定結果に対する「異議申し立て」と呼びます。

このように、異議申し立て手続きは、法的には自賠責保険金の支払い請求(再請求、再々請求・・・)に他なりません。

自賠責保険金の支払い請求には回数制限はありませんが、期間制限があります。すなわち、3年の経過によって自賠責保険金支払い請求権は時効期間を迎えます(自動車損害賠償保障法19条)。もし時効間近の案件がある場合は、時効中断のための手続も存在していますので、保険会社に相談するか、場合によっては専門家へのご相談もご検討ください。