企業とコンプライアンス、そしてビジネスと人権

ビジネスと人権に関する指導原則:国際連合「保護、尊重及び救済」枠組実施のために(A/HRC/17/31)が2011年3月21日公開されています(原文:英語)。

近代においては、企業の社会活動がますます発展複雑化し、その社会的影響力も甚大となってきています。

近代国家において人権の遵守が求められるように企業にも人権を遵守すべきとの考え方も当然発生してきます。

コンプライアンスについて

この考え方の源流とも言えるのが、企業コンプライアンスの発展です。元々大きく発展し、複雑化した企業において法令遵守の考え方を求められたところ、米国の量刑ガイドラインにおいて自己統治(self-police)が量刑上有利な事情と定められたことで、企業においてもコンプライアンス体制を整備するインセンティブが発生しました。そしてリスクマネジメントが行われるようになりました。この流れは、国家と企業の関係性が規制国家へと移行していることとも関連して、今後ますます企業経営にとって重要かつ必須の考え方になってくると思われます。

企業の自己統治(ガバナンス)は人権の自主的保障へ

このようなコンプライアンスにより遵守が求められる法令は結局、他者の、例えば企業に比較して一般的に弱い立場にある市民や消費者の権利保護を基本的な目的としています。そして、法令遵守にとどまらず、企業における自主的な第三者の人権の直接保障が要請される時代に、時代は移行しつつあります。このことは、ESG理念へも発展し、現代における企業の発展戦略として必須の考え方になっていくものと思われます。

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