知的財産権による情報の保護

知的財産権法は、知的財産という擬制された財物を媒介として権利を保護しています。

この知的財産が諸々の事情に通用する抽象化された知的財産という擬制財物、すなわち情報を媒介として権利を保護するため、知的財産権は情報保護に親和性が高いように思われがちです。

しかしながら、実は知的財産権法は、情報を媒介として制度を設計しているという部分が先で、必ずしも情報を保護しているわけではない側面があります。

例えば、特許権は発明という情報を媒介として権利を保護、すなわち、知的財産権の客体として発明という抽象的な情報を利用しています。しかしながら、必ずしも情報を保護しているわけではなく、その直接の保護対象は生産活動であるとか、商品(=有体物)そのものであったりします。ただし、プログラムを物と擬制して保護するなど、情報を直接保護していないわけではありません。

これに対して、情報を直接保護している知的財産権も多く存在します。例えば、著作権法はそのケースが多く含まれる知的財産権の典型でしょう。著作権法が保護する対象は、有体物の場合もありますが、インターネットで流通するデジタルデータなどの情報を直接の保護対象とする場合も多く存在します。したがって、情報を媒介として情報を保護する局面が多く存在し、その点で、著作権法は特に情報の流通に関する法分野である情報法分野と親和性があるものとして、情報法の一内容としても取り扱われています。

このように、情報を媒介としてフィジカルを保護する知的財産権と、デジタル(ここでは無体、情報程度の意味)を保護する知的財産権について、区別して把握することも有用ではないかと思料されます。

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